Excel.officeUIを移植した際の「申し訳ございません。同じ名前のブックを同時に開くことはできません。」の対処法

先日、新しいＰＣを購入したので旧ＰＣからExcel.officeUIと個人用マクロブックを移植しました。が、それに関連して発生したエラーについて原因と対処法をメモしておきます。

その前に、
officeUIとは
リボンやクイックアクセスツールバーのユーザー設定が記録されたファイルで、C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Microsoft\Officeに保存されています。（エクセルならExcel.officeUI、ワードならWord.officeUIというようなファイル名）

個人用マクロブックとは
個々のブックに依存しない汎用的なマクロが記述された（記述するための）ブックで、エクセル起動時に毎回非表示で読み込まれます。C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Excel\XLSTARTに、PERSONAL.XLSBというファイル名で保存されています。

ということで、これらのファイルをまるっと移植して旧ＰＣからの引き継ぎ完了！となる予定だったのですが、リボンやクイックアクセスツールバーから個人用マクロを実行すると下のようなメッセージが

え？

試しにVBE上で実行するとエラーは発生しなかったので、リボンやクイックアクセスツールバーから実行する場合にのみ不具合が起こる模様です。登録されたマクロをユーザー設定画面で再登録すれば不具合は起こらないようですが、それなりに数があるのでそんなことはやりたくない訳です。
で、色々調べているうちにExcel.officeUIをメモ帳で開いてみると下のようなことが分かりました。（注：文字コードをUTF-8で開く必要あり）

個人用マクロブックを特定するための、絶対パスのユーザー名が旧ＰＣのものになっている（ちなみにＮＡＯは私の本名の一部）。
ということで、ユーザー名の部分を旧ＰＣから新ＰＣのものに一括置換し、上書き保存してみることに。

結果、リボンとクイックアクセスツールバーからもエラーなく実行できるようになりました。（エクセルのバージョンによってパスの階層が異なる場合は、パス全体を置換すればいけるはず･･････）

もしかすると、もっとスマートな方法があるのかもしれないけど。

追記：
リボンのユーザー設定画面でユーザー設定をエクスポート／インポートする方法でも、個人用マクロが含まれている場合には同じエラーが発生します（エクスポートされたExcel Customizations.exportedUIファイルをメモ帳で開くと、中身はExcel.officeUIとほぼ同じことが分かります）。インポートする前にパスを修正することでエラー回避できます。